プロフィール

ご訪問頂きありがとうございます。

サイト運営者のmikaと申します。

私には憧れているベーグルがあります。そのお店は東京にあり大阪在住の私には気軽に買いに行ける場所ではありません。

食べたことのないそのベーグルの味や食感を想像しSNSにアップされた画像を眺める毎日。

もし私がそのベーグル屋さんの近所に住んでいたらきっとこんな思いはしないのに。

人生の大きな問題や課題ではないけれど、住んでいる場所や置かれている環境によって解消する事が難しい、悩みとは言えない、でも心の一部を支配するこの種類の問題は生きている上で多く起こり、時に大義名分となり人生に影響を与える問題にまで発展する事もあると思っています。

実際に私は、沢山のパンが並んでる時間にパン屋さんに行けないのがストレスで新卒で入った会社を辞めました。もちろん理由はそれだけではないですが、悩みとも言えないこの問題が心を支配し大義名分となったのです。

住んでいる場所や置かれている環境によって買いたい物が買えないという問題の多くは、もう一人の自分が存在すればそのほとんどが解消できると思っています。

働く私の代わりにももう一人の私が焼き立てのパンが沢山並んでいる、パン屋さんの状態が1番いい時間帯にパンを買いに行くことができれば当時の私の心は支配されずにすんだかもしれません。

環境を自分で変えることのできた当時の私は会社を辞めるという判断をし、今ではいつでも好きな時にパンを買いに行くことができます。

ですが憧れのベーグルを買いに東京へ行くことはできません。

辞めた当時なら行くことができたと思います。ではなぜ行かなかったか、それはその時そのベーグルの存在を知らなかったからです。

その存在を知った時の私は環境を変えるのが難しい状態でした。と言うよりも環境を変えてまでやりたい事ではなかったのです。そして今もその状態が続いています。現状のすべてを犠牲にしてまで、とまでは言わないレベルの犠牲だとしても買いに行こうとは思わない。まさに人生の大きな問題ではないのです。

すべての人が環境を変える事できるわけではなく、そもそも環境を変えてまで買いに行きたい物ではない。そして先ほどもう一人の自分が存在すればそのほとんどが解消できると言ったのは間違えで、そのもう一人の自分に東京までベーグルを買いに行ってもらうだけの金銭的余裕、そこまでの費用をかけてでも食べたい!!という熱量、まさに大義名分にならないといけないのです。

大義名分が立てたなら後は行動するのみ、東京までの往復にかかる費用(3万円)を謝礼にお渡しするのでどなたか買いに行ってくれませんか?と東京に住んでいる知り合いに頼めば、謝礼なんていいよ!と言って引き受けてくれると思います。ですが申し訳なさすぎてもう二度と頼む事はできないでしょう。

東京の便利屋さんを探して手数料3万円をお支払いするのでベーグルを買ってきてくれませんか?と依頼すればきっと見つかると思います。ですが3万円を払ってまで食べたいとは思わない、結局は大義名分にはならないくらいの事なのです。

そもそも私が東京に住んでないから買いに行けない。ベーグルを買うためだけに交通費を払って東京に行くだけの金銭的気持ちの余裕がないから行けない。そもそもそこまでの熱量ではない。

でももし東京にもう一人の私が住んでいたら。許容範囲内の交通費と外出にかかる諸々の費用をふまえてももう一人の私に私はお願いしたい。大阪までの送料がかかるとしても買いに行ってもらって送ってもらいたい。

この文章をもしベーグル屋さんの近くに住んでいる人が見たら、ベーグルなんていつでも買いに行けるのに。と思うはずです。パン屋さんに当たり前に行ける環境にいる今の自分が、働いていた頃の自分にパン屋さんなんていつでも行けるよ。と思うように。

私がいつか買いたいものは誰かがいつでも買えるもの。誰かがいつか買いたいものは私がいつでも買えるもの。

住んでいる地域や置かれている環境に左右されて買えないものがある。地域限定や店舗限定、その場所で買う事に価値のる物は沢山でその理由も理解できる。実際に自分が行く事ができれば何にも問題はないのだけれど行けない理由がそれぞれにある。

入手困難な物を買いたいわけじゃない、誰かにとっては当たり前に買える物が私にとって当たり前じゃない。大義名分を立ててまで成し遂げたい事ではない小さな事だけど生きていく上で多発する心を支配するこの問題を少しでも解消できればという思いからmika no mikawayaを立ち上げました。

誰に気兼ねすることなく気軽に頼める、費用はかかるけれど許容範囲内。もう一人の自分に頼む様に買い物代行を依頼する。どこにでももう一人の自分がいる。私にとって当たり前に買える物が誰かの欲しい物だとしたら私がその人のもう一人になればいい。そんなシンプルな思いからです。

いつの日か全ての人が誰かのもう一人の人。そんな世の中になって私の憧れのベーグルを当たり前に買える日が来る事が来る事を願っています。